かたつむり・つれづれ

アズワンコミュニテイ暮らし みやちまさゆき

五里霧中、気づいてみたらもう三日

2012-01-09 06:18:14 | アズワンコミュニテイ暮らし
 この三日、霧が立ち込めたということはない。
 陽がまぶしいほど快晴の冬日だった。

 サンマウル高の交流生とって、これからなにが起こるのか、
コトバはよくわからないし、一つひとつが霧のなかを歩いて
きた感じかなと想像している。これは、子どもたちだけでなく、
じぶんの実感かな。

 鈴鹿で一泊して、二日目、アズワンコミュニテイの見学。
三日目は、朝から里山体験。
 ゲストハウスの暮らしも、掃除、洗濯などはじぶんたちで
手分けしてやる。
 ゲストハウスと、昼間の活動の拠点になる鈴鹿カルチャー
ステーションの往復は歩きにする。
 道を覚えるのに、朝は本山照子さん、夕方はぼくがいっしょに
歩いた。
 ジュノくん、ヨンミンくん、「チャジャンゴに乗りたい」
チャジャンゴというのは、自転車。
 何回か聞いた。照子さんと相談して、「やってみようか」
 きのう、四人に自転車を用意した。
 四日目から、自転車で動くことになる。

 二日目のアズワンコミュニテイ見学。
 鈴鹿カルチャーステイションからカンパニー、はたけ、
お弁当屋さんなど歩いてまわった。











 お昼ごはんは、コミュニテイハウス江口さん宅で。
うどんだった。「おいしい」と連発。

 
 
 

 お店では、竹本さんが案内してくれた。
 地域通貨”リンカ”。
 「これって、どういうこと?」
 シン・ウンソルさんが質問した。
 ジュノくんも、ヨンミンくんも、ジョンスさんも、
「?」「?」。
 竹本さんが説明した。熱がこもっているなあとおもった。
 「いずれリンカも要らない、そういう社会を目指している」
 「これは、すごいことだ」とユン校長が、子どもたちに
ハングルで語り始めた。
 お店のなかが、たちまち話し合いの場になった。




 このサンマウル高の交流では、毎日午後3時から、2時間ほど
”SCSタイム”という企画がある。
 二日目は、八重樫知美さんが受け入れて、”ワッフル”づくり。
喫茶”ハイマート”に来るお客さんに、飲み物つきでお届けする
ところまでやった。





 SCSタイムの今後の予定。
 アートスクール・和太鼓・生け花・お茶会。

 三日目、里山体験。
 どんなことをするのか、交流生はほとんど描けていない感じ。
無理もない。
 徳居町の里山に着いて、日常着のうえからヤッケをつける。
長靴にもはきかえる。
 高崎広さん、中野豪さんがたき火をして待っていた。


 
 シイタケの植菌。
 ジュノくんとヨンミンくん、林のなかにブランコを見つけた。
 喚声をあげて、ゆらりゆらり。
 女の子は、もくもくとシイタケの菌をナラの木に打ち込んで
いた。


 昼は、たき火の周りで、おむすびをほうばる。
 中野豪さんが、焼き芋を作ってくれていた。
 サツマイモは高崎さんの自家栽培もの。
 「あまい」といいながら、ほくほく食べた。


 高崎さんが、「食べたあと里山を歩こう」と何度か言った。
 「なにか、あるのかな?」とおもった。

 高崎さんを先頭に、谷津田になっている里山の谷の奥へ
笹竹がまだ残る道を歩いていく。
 ちょうど谷の向こうに棚田が見渡せる平らな場所につく。
日だまりになっている。なにか、ほっとする場所。
 「ただいまから、えー、高崎さんの里山の小径(こみち)の
夢を話してもらいます」とぼく。
 通訳はジュノくんとヨンミンくん。
 交流生たちが、ぱちぱちと拍手。

 そのあと、棚田の周囲の土手を歩く。
 高崎さんが歩ける分だけ、笹竹やつるを刈り払い機で
切り開いているとはいうものの、ジャングルのなかの
探検のよう。(おおげさかあ?)
 ジュノくんが道の端の杉の枯れ木をノコギリで伐った。
「ノコは、引いて伐るんだ」高崎さんが言った。

 栗林が竹林になっているところに着く。
 そこで、生け花に使うという細い竹を30本ほど伐る。



 
 「高崎さん、ありがとう」
 午後2時ごろ、里山から出発。

 鈴鹿カルチャーステーションに着く。
 ジュノくんと、ヨンミンくんは「寝たーい」
 
 ”SCSタイム”は、アートスクール”
 岩田さんが、ひょうたんを用意していた。
 なにが、はじまるか。
 交流生たちは、興味深々。


 こういう、あれやこれやから、この若者たちが、なにを感じるか、
これは本人たちに聞いてみないとわからない。
 聞いてみても、彼らののなかで起きていることは、なかなか
とらえきれないかも。
 
 霧のなかにいたと感じていたんだけど、そうかどうかは、
わからない。
 じぶんが、やっと晴れたとおもいたいだけなのかもしれない。
 

 

 

 

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